今月の言葉

2024年7月


胃の弱い人は

胃の弱い人は特に、気ずい気ままが先に立つ。夫婦の間でも互いに、ああして欲しい、こうして欲しいという要求がたくさんあります。職域においても、こういう要求が実に多い。 それが思うようにならないと、そねみ、恨みといった嫉妬心が起こってくるのも事実であります。また不平不満の“不”が生まれてまいります。それが“身しらせ”となって、この肉体に現われてくるのであります。

いつまでも“我執”と“貪欲”を押し通していくと胃酸に関わる“身しらせ”となってまいります。胃酸が多すぎましてもまた少なすぎましても、胸やけ、胃痛を病みます。栄養不良、消化不良という結果になってまいります。

人の親切を無にする、人の喜びを共に喜んであげられない、“我(が)”が強くてわが意のままにならないと腹を立てる、怒るー感情的に怒るー、このような心の持ち方使い方をしておりますと、栄養が体から出てしまう“下痢”にかかるのであります。

俺は正直で生一本だ、俺は正しいと、人の欠点を批判するばかりで自己反省がありません と、食べたものが血になり肉になるはずでありますのに、それが血にもならず肉にもならずに下から出て行くということになるのであります。

(出居清太郎著『誠書』第1巻より)