今月の言葉

2022年8月

人も建物も地球の中心に引きつけられて立っている

地球は丸い。その上のどこにおりましても、そこが中心になります。あなたのいる所も中心になっているし、私のいる所も中心になっているでしょう。そしてそれぞれがこの地球の底の、それこそ目に見えない中心に引かれて―引力というエネルギーによって立っているし、座っているのでしょう。万物それぞれ地球の中心に立っており、目に見えない引力によってその地球の真の中心に引きつけられているのではありませんか。

たった一つの、それも目に見えない、手にも探りようのない中心に、万物はすべて結ばれております。だからビルも建つ、タワーも建つ、家も木も整然と安らかに立っているのであります。
これを言い換えますと、それぞれが立っているのでなく、立たせてもらっているのであります。この悟りをさらに推し進めてまいりますと、人も動物も植物も、すべてが大自然の徳と力と愛によって生かされているのであることがうなずけるのであります。

己の足で立っている、己の力で立っている、建築技術によって建っている―ほとんどの人は、ただこう考えておりましょう。この考えは神に結ばれておりません。
天地自然の「誠」は万物を生かしめていくことであり、人はその誠によって生かされているのであります。ですから「生かされている」という自覚を持ったとき、天地自然の誠と結ばれていくのであります。
引力という天地自然のエネルギーがなければ立つことが許されません。火・水・風という天地自然の徳と力と愛とがなければ、万物はこの地上に生きていけません。
生かされている―この根源を自覚すること、これが修養の最も大切な点であります。

(出居清太郎著『太極のひびき』)