9月12日
軽はずみ油断なされずみ教えを常に修めて努力ましませ
人は学問によって学び、指導者によって導かれ、体験をして自覚して居りましても、大切と大事な時を弁(わきま)えず、過(あやま)ちを犯し易いのであります。何故あの様な立派な人が不幸を重ねるのか、又反対にあの様な悪い行いをしている人が成功するのかというようなことがあります。誠に人知だけでは計り切れないことが数多くあります。こうすればこうなる、悪いことをすれば落伍する、良いことをすれば仕合わせになると、それのみ考えて居りますと、人の善し悪しが不公平に思われて、心は乱れ迷いが出て来て、死を選んだり、寂しい悲しい人生を過ごすようなことになります。それ故に一層心を強くもち、修養に努力することが肝要であります。