日々のみおしえ - 12月17日

12月17日

常日頃我が意を用い高ぶれば幸なる道も踏み外すなり

らくは楽しみの様でありますが、何時までも「らく」が続けばこんな苦しいことは有りません。らくということは遊ぶことを言うのではなく、夜、床に入り休まして戴くことが「らく」なのであります。之(これ)が本当の極楽であることを知らねばなりません。名誉も富も有り、衣食住に不自由が無いから気楽であるとは申されません。睡眠の出来ない悩み苦しみは経験した人のみの知ることでありまして、無駄な知恵を使い、富を使い、無駄苦労が眠れぬもとであります。こんな人は物量に恵まれて居りましても、世の敗残者として最も不幸な人であります。日頃、健康で職業に従事する人は睡眠不足等ということは無いのであります。無駄のない様修養に心がくべきであります。